2015/6/10UP

イベントレポートvol.11 ファクトリーツアー

今回新たな企画としてスタートしたファクトリーツアー。柏やその近郊で、ものづくりに携わっている工場を訪ね、ふだん目にすることのない“生の現場”を体感し、職人や卓越した技術を通して柏の魅力を再発見していただくことができます。

記念すべき第1回目は、日本で唯一「関東牛刀」の伝統を守り続けている柏在住の鍛冶師を訪ねました。

夏を思わせる暑さを感じた5月17日(日)に行われたファクトリーツアー。14名の参加者のみなさまと向かったのは、旧沼南エリアに工房を構える、五香刃物製作所です。
こちらでは一人の職人が一つの商品を造りあげる“総火造り”という技術で「関東牛刀」を造る鍛冶師の八間川義人さんがいらっしゃいます。
八間川さんが作るオリジナル関東牛刀は、平成18年度に千葉県指定伝統的工芸品の指定を受けた逸品なんですよ!

到着後、八間川さんより五香刃物製作所や関東牛刀の歴史などをご説明いただきました。

まず牛刀とは西洋包丁の総称で、歴史は長く幕末より明治にかけて食肉文化(洋食文化)とともに伝播したと言われています。
もともと日本刀の作り手であった関東の刀鍛冶がその技術を用い、鋼を使って切れのいい洋包丁を作ったのが関東牛刀です。
和包丁と西洋包丁との違いは、素材や調理方法によってさまざまな種類の包丁を使う和包丁は切り口の美しさを重視していることが多いため、素材に対して鋭角に入ることができる片刃(片方にしか刃がないもの)が多く、一方西洋包丁はひとつの包丁で魚や肉、野菜などさまざまな素材を切る、むく、刻むなどをするため強度を追及しています。左右面両方に刃がつくことによって力も入れやすい両刃を用いています。
洋包丁全般はいま、市場に出回るほとんどの商品がプレス抜きされ、大量生産されています。
牛刀専門に“手造り”をする鍛冶屋は全国でもここ五香刃物製作所1軒のみです。
今回、その技法の一部を実演していただきました。

特に「焼き入れ」といわれる作業は、窯にコークスを入れ約800℃の熱のなか作業を行います。「包丁に魂を入れる」といわれるこの工程は真剣そのもの。温度が高すぎると焼きが硬すぎ、研ぐとすぐに割れがでてしまいます。逆に温度が低すぎると、研いでも刃がつかなくなってしまうそうです。
非常に繊細な作業で、職人の経験と勘がすべてといわれる作業工程のひとつです。
暗闇の中、火を見て行う作業なので夜に行われることが常なのですが、特別に数分間だけ作業場を暗くして見学させていただきました!

鍛冶場を出て、社長である八間川憲彦さんに包丁の研ぎ方を教えていただきました。
まずは参加者の方に研ぐ前の包丁でトマトをカットしていただき、切れ味をチェック。「使っている包丁と同じような切れ味。なかなか切りにくい…」とつぶすようにカットされていました。

ここで3つの砥石が登場です!!
まずは荒砥石。(写真左)
80~600番といわれる砥粒の粗さが大きい砥石です。こちらでは200番台の砥石を使用しました。平らな場所に濡れタオルなどを敷き、砥石が動かないよう固定します。刃先を手前に向け、刃身を抑え安定させます。砥石と刃の角度を常に15度ぐらいに保ち砥石全体を使って削っていきます。
片面研いだら“かえり”をチェック。反対側が反っていればいいあんばいです。反対の面も同じように研ぎます。

次に中砥石。(写真中)
700~2,000番の砥石で、主に切れ味を回復させる意味をもつ砥石です。
こちらの砥石でも軽く両面を研いでください。きれいな光沢がでてきましたよ。

最後に仕上げ砥石。(写真右)
8,000番ぐらいの微細な砥石です。これで刃を調整すると長く切れ味を保てます。 荒砥石や中砥石と比べ「すっすっ」といった研ぐ音がほとんどしません。

ポイントはしっかりと水分を含んだ砥石を用意し、角度を変えず、力を入れすぎず砥石全体を使って両面研ぐこと! 社長の八間川さんは、なんと片手で(!)リズミカルに包丁を研いでいらっしゃいました。

研ぎ終えた包丁を使って、同じ方にトマトをカットしていただきましたが、誰が見ても一目瞭然!軽やかな音とともに鮮やかな切り口のトマトがお目見え。
「まったく違う包丁みたい!!切っていて気持ちいい~」と、切れる感動を味わっていらっしゃいました。

ここで参加者のみなさまから次々と質問が。
Q.1 茶碗の高台で研ぐと切れ味が戻ると聞いたことがあるのですが本当のところは?
A.1 茶碗の高台で研ぐことはあくまでも応急処置。やはりきちんとした切れ味にしたいなら砥石が一番。

Q.2 シャープナーはだめなの?
A.2 ステンレス包丁にはいいかもしれませんが、鋼の包丁には不向きです。

Q.3 砥石が変なカーブを描いているんだけどなぜ?
A.3 原因は砥石全体を使っていないから。ひっくり返して研ぐ面を変えてもいいですよ。
など…なるほど!と思えるアドバイスを八間川さんからいただきました。

最後に山間川義人さん出題のクイズに取り組んでいただきました。
全問正解の3名の方のなかから1名の方に、この日造られた関東牛刀を贈呈!という嬉しいプレゼントをいただきました。
また参加者のみなさまには刃物を造る際にでる端材に、五香刃物製作所のブランド名である「光月」の刻印が入って、焼き入れまでしたプレートをいただきました☆
同じ形は二つとない、自分だけのプレートにみなさま感動です。
早速キーホルダーに付けたり、財布に入れたり…と思い思いに楽しんでいらっしゃいましたよ。

最後に…

「本物の刃物は、研いでどんなに小さくなっても何年も何十年も使えるんですよ。家で使っている包丁は約30年前のもの。まだまだ現役で活躍中だよ」と、語る社長の八間川憲彦さんと義人さん。
鋼で造られた包丁は、食材が残って出る赤さびさえ気を付けてきちんと手入れをすればそれこそいつまでも使い続けていける、至宝の1本となります。
同時にいまや一人となった関東牛刀の鍛冶師の義人さんの想いは、この素晴らしい刃物文化を継承して、次の世代に伝えていくこと。そんな鍛冶師たちの魂がこもった「光月」の包丁を見かけたら、五香刃物製作所のことを思い出すことでしょう。
今回参加いただいた小学4年生の男の子も「日ごろみられない包丁のできるところを見学できて楽しかった。こんなお仕事もあるんだな~と思った」と目を輝かせて語ってくれました。
職人技を目の当たりにして、感動のひと時でした。

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2017/10/19 19:00

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勝利おめでとうございますヾ(≧▽≦)ノ
いつも応援していますので怪我には気を付けて頑張ってくだ...

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